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EXHIBITIONS

-さくらしべふる-山本基展

2021.03.09 - 05.05

「-さくらしべふる-山本基展」(瀬戸内市立美術館、2021)展示風景より

「-さくらしべふる-山本基展」(瀬戸内市立美術館、2021)展示風景より

「-さくらしべふる-山本基展」(瀬戸内市立美術館、2021)制作の様子

「-さくらしべふる-山本基展」(瀬戸内市立美術館、2021)展示風景より

「-さくらしべふる-山本基展」(瀬戸内市立美術館、2021)展示風景より

 山本基は1966年広島県尾道市生まれ。若くしてこの世を去った妻や妹との思い出を忘れないため、浄化や清めを喚起させる「塩」を用いてインスタレーション作品を制作。展示後は作品を鑑賞者とともに壊し、その塩を海に還すプロジェクトを行っている。

 本展では、数週間をかけて床に巨大な模様を描き、「桜」をテーマとした作品を展示。満開の美しさだけではなく、その後の命のつながりや循環までも感じられる花びら一枚一枚には、山本の、妹や妻への想いが込められている。

 そして展覧会の最終日には、作品に使用されていた塩を来館者の手で集め、牛窓の海へ還す「海に還るプロジェクト」を行う。

 山本は展覧会に寄せて、「私は長年、病のために若くしてこの世を去った妹と妻のことを想い、彼女たちとの大切な思い出を忘れないためにつくり続けてきました。桜はまるで春を駆けぬけるかのように咲く花です。私は満開の桜を想いながら、長い時間をかけ、十数万枚におよぶ塩の花びらを重ね、大切な思い出をもう一度心に刻み込みたいと思います」と語っている。

 なお本展は、折り鶴を用いた作品を手がけるアーティスト・小野川直樹の個展「―folklore―小野川直樹展」との同時開催となる。