EXHIBITIONS
あやしい絵展
退廃的でグロテスク、「美しい」だけでは括ることができない作品を集めた展覧会「あやしい絵展」が、東京国立近代美術館で開催される。
あらゆる分野において西洋から知識・技術などがもたらされた明治期。美術もまた西洋からの刺激を受けて新たな時代にふさわしいものへと変化するなか、退廃的、妖艶、グロテスク、エロティックといった「たんなる美しいもの」とは異なる表現が生まれた。これらは、美術界で賛否両論を巻き起こしつつ、激動する社会を生きる人々の欲望や不安を映し出したものとして、文学などを通して大衆にも広まっていった。
本展では、幕末から昭和初期に制作された絵画、版画、雑誌や書籍の挿図など、日本近代の美術における美しさの「陰画(ネガ)」を紹介。上村松園による《花がたみ》、鏑木清方の《妖魚》など「あやしい」魅力にあふれた作品が勢揃いする。
また、橘小夢の《安珍と清姫》をはじめ、様々な作家を魅了した物語が題材の作品や、甲斐庄楠音《横櫛》や秦テルヲ《血の池》など、一度見たら忘れられないような美しく強烈な作品も多数出品。加えて、アルフォンス・ミュシャ、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、オーブリー・ヴィンセント・ビアズリー、エドワード・バーン=ジョーンズなど、日本の画家たちが影響を受けた西洋美術の作品も紹介する。
会場では、作品の成り立ちや描かれている物語を解説する仕掛けも用意。「たんなる美しさとは異なる表現」は、いまを生きる私たちにも共通する、奥底に潜む欲望を覗かせ、現代の様々な表現・事象・価値観についても考えるきっかけを与えてくれるだろう。
※東京国立近代美術館は、緊急事態宣言の発令及び政府からの要請を受け、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡散防止のため、4月25日〜当面のあいだ臨時休館。これに伴い、本展の開催を終了。詳細は美術館・展覧会ウェブサイトへ。
あらゆる分野において西洋から知識・技術などがもたらされた明治期。美術もまた西洋からの刺激を受けて新たな時代にふさわしいものへと変化するなか、退廃的、妖艶、グロテスク、エロティックといった「たんなる美しいもの」とは異なる表現が生まれた。これらは、美術界で賛否両論を巻き起こしつつ、激動する社会を生きる人々の欲望や不安を映し出したものとして、文学などを通して大衆にも広まっていった。
本展では、幕末から昭和初期に制作された絵画、版画、雑誌や書籍の挿図など、日本近代の美術における美しさの「陰画(ネガ)」を紹介。上村松園による《花がたみ》、鏑木清方の《妖魚》など「あやしい」魅力にあふれた作品が勢揃いする。
また、橘小夢の《安珍と清姫》をはじめ、様々な作家を魅了した物語が題材の作品や、甲斐庄楠音《横櫛》や秦テルヲ《血の池》など、一度見たら忘れられないような美しく強烈な作品も多数出品。加えて、アルフォンス・ミュシャ、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、オーブリー・ヴィンセント・ビアズリー、エドワード・バーン=ジョーンズなど、日本の画家たちが影響を受けた西洋美術の作品も紹介する。
会場では、作品の成り立ちや描かれている物語を解説する仕掛けも用意。「たんなる美しさとは異なる表現」は、いまを生きる私たちにも共通する、奥底に潜む欲望を覗かせ、現代の様々な表現・事象・価値観についても考えるきっかけを与えてくれるだろう。
※東京国立近代美術館は、緊急事態宣言の発令及び政府からの要請を受け、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡散防止のため、4月25日〜当面のあいだ臨時休館。これに伴い、本展の開催を終了。詳細は美術館・展覧会ウェブサイトへ。