EXHIBITIONS

駒形克己「え!ほん」展

『Little tree』 (ワンストローク、2008)

『ぼく、うまれるよ!』 (ワンストローク、1995)

駒形克己「え!ほん」展 バナー 

 造本作家・デザイナー、駒形克己が手がけた絵本の世界を体感できる展覧会「駒形克己 『え!ほん』展」が上田市立美術館で開催される。

 駒形は1953年静岡県生まれ。日本デザインセンターを経て、1977年に渡米。ニューヨークCBS本社などでグラフィックデザイナーとして活躍後、83年に帰国。自身の子供の誕生をきっかけに絵本の制作を始め、以後、『ごぶごぶ ごぼごぼ』など多数の絵本を出版している。その活動は世界へと広がり、展示会やワークショップが現在も、フランス、イタリア、メキシコ、韓国、スペインなど世界各地を巡回中。イタリア・ボローニャRAGAZZI賞優秀賞(2000・2010・2016)、GOOD DESIGN・ユニバーサルデザイン部門大賞(2006)ほか受賞多数。

 駒形は、日常の時間の流れや移り行く自然や生命の姿を、やさしく静かな視点で見つめ、シンプルな色やかたち、言葉で表現してきた。その絵本の世界は、独創的なアイデアと洗練されたデザインにより構成され、子供たちだけでなく大人の心もひきつけ、心を動かし、一人ひとりの五感に訴えかけてくる。

 本展は、駒形の数ある絵本作品から立体的な表現や、視覚的な仕掛けのある作品に注目し、その作品を等身大サイズに拡大してパネルなどで制作。駒形がデザイン・レイアウトを監修した展示室内では、絵本の世界観が立体的に表現され、鑑賞者は絵本のなかの空間に入り込んでページを進めるように、驚きや発見との出会いを楽しむことができる。

 会期中には、作家を迎えたワークショップや特別授業、子供たちが制作した作品の展示や制作過程の映像も上映される。