EXHIBITIONS

デビュー50周年記念

諸星大二郎展 異界への扉

2020.11.21 - 2021.01.17

『西遊妖猿伝』 1998 © 諸星大二郎

『妖怪ハンター』 1998 © 諸星大二郎

『栞と紙魚子』 2015 © 諸星大二郎

『西遊妖猿伝』『妖怪ハンター』などで知られるマンガ家、諸星大二郎のデビュー50周年を記念した展覧会「諸星大二郎展 異界への扉」が開催されている。

 1970年に『ジュン子・恐喝』で実質的なデビューを果たし、74年に『生物都市』で第7回手塚賞を受賞して一躍注目を集めた諸星。『生物都市』や『夢みる機械』(ともに1974)などのSFから、『妖怪ハンター』シリーズ(1974〜)に見られる民俗学・考古学的な視点をもつ作品、さらに『西遊妖猿伝』(1983〜)や『諸怪志異』(1984〜2011)ほか東洋文学・思想などから影響が見られる作品と、様々な要素を盛り込みながら、その作風は幅広いジャンルにわたる。

 諸星は独特の絵と相まって、どの作品においても独特の世界を築き上げ、熱狂的なファンだけでなく、クリエイターから異分野の研究者まで、あらゆる方面から多くの支持を得ている。

 諸星のデビュー50周年の節目に本展では、『西遊妖猿伝』『妖怪ハンター』『栞と紙魚子』をはじめ、初期から近年までの代表作の原画約350点を一挙公開。作品世界にかかわりのある美術作品や歴史・民俗資料などをあわせて展示し、読む者を「異界」へと導く、諸星作品の魅力の原点に迫る。