EXHIBITIONS

小川泰「透明人間 / Mr.Invisible」

2020.11.24 - 12.26

小川泰「透明人間 / Mr.Invisible」より

小川泰「透明人間 / Mr.Invisible」より

小川泰「透明人間 / Mr.Invisible」より

小川泰「透明人間 / Mr.Invisible」より

小川泰「透明人間 / Mr.Invisible」より

 アーティスト・小川泰の個展「透明人間 / Mr.Invisible」がCLEAR GALLERY TOKYOで開催される。

 小川は1981年茨城県生まれ。2006年武蔵野美術大学大学院油絵コース修了。2次元である平面に3次元空間を創出することを絵画と定義し、平面の可能性を拡張すべく、仮想空間であるモニタのなかをアナログで再現することを試みている。これまで東京や韓国、ニューヨーク、ドイツなど国内外で作品を発表している。

 小川の生まれた1981年とその前後は、「ロスト・ジェネレーション」と「ゆとり世代」に挟まれた世代。名のない時代に生まれた作家は、SF3部作として「イベント・ホライゾン」(LOOPHOLE、東京、2020)、「A SPACE ODYSSEY」(CLEAR GALLERY TOKYO、東京、2020)という2つの展示を通じ、自らの居場所を模索してきた。

 小川のSFシリーズの最終章を飾る本展では、緻密に交錯するモチーフと色彩の渦で惑わす、新作ペインティングを発表する。

「時代は巡り、夢見た未来が過去となり新たな息吹を感じるころ、自分が透明人間になっていることに気づいた。最近はSNSが騒がしい。...画像情報によって処理され、いいねの数で優劣が決まる優勢思想的表現をこぞって競う現代暗黒情報社会。私と現実との乖離は行きつくところまで進み、もはや実体は必要とされていない。そこに抜け穴つくるべく、情報に記録されない脱法的作品をつくり上げることにした。その存在は認識出来ても可視化されない、そんな透明人間に私はなるのだ。そして一人称の視点でこの禍を監視することにした(小川泰、本展ステートメントより一部抜粋)」