EXHIBITIONS

康夏奈 ―森のいろ、海のいろ

SIMPLE HOUSE
2020.11.21 - 11.29

康夏奈 Beautiful Limit-果てしなき混沌への 冒険ー(部分)

 2020年2月末に惜しまれながら逝去したアーティスト・康夏奈。人生最期の日々を過ごした鎌倉稲村ヶ崎で展覧会が開催される。

 康は1975年東京都生まれ。ロサンゼルスやフィンランドのフィスカルでのレジデンスでの活動を経て、2010年に吉田夏奈の名前で展覧会デビュー。16年に康夏奈に作家名を変更し、今年他界するまで作品をつくり続けた。主な展覧会に、「ArtMeets 03」(アーツ前橋、群馬、2016)、「MOTアニュアル2014」(東京都現代美術館)、「VOCA展2013」(上野の森美術館、東京)、瀬戸内国際芸術祭2013(小豆島、2011)など。現在開催中の「生命の庭ー8人の現代作家が見つけた小宇宙」展(東京都庭園美術館、~2021年1月12日)にて作品が展示されている。

 康は生前、山に登ることから始まり、海を描くために海に潜り、ついには宇宙に行くことさえ夢見ていた。身体を使って山や海を体験しながら、フィールドワークのように制作するなかで生まれた作品、ドローイング、素材は作家の没後も残されており、そこからは強い生命の片鱗を感じ取ることができる。

 本展では作家の代表作を集めて紹介するとともに、瀬戸内国際芸術祭などでの大型作品につながった未公開のドローイング100点以上や小作品を展示。また大学以来の友人でアーティストの岩崎貴宏が特別出展し、康が使った画材や未完成作品の素材から制作した作品を発表する。