フランク・ゲアリッツ

　抽象的・幾何学的な言語によって作品を制作するフランク・ゲアリッツの個展が行われる。

　ゲアリッツは1964年ハンブルク近郊のバート・オルデスロー生まれ。ヴェサーブルク美術館（ブレーメン）、パンザ・コレクション（ヴァレーゼ）、ナショナル・ギャラリー（ワシントン）、ブルックリン美術館（ニューヨーク）など、多くの美術館や個人コレクションに作品が収蔵されている。
　
　ゲアリッツ作品は、鉛筆のストロークや刷毛の跡、周囲の状況に応じて変化するたたずまいなど、表層の奥にある深淵さを有する。

　本展では、ゲアリッツに送られてくる展覧会の案内状やオークションカタログの頁の一部を黒いペイントスティックで塗りつぶした「案内状とオークション」のシリーズを展示。アンディ・ウォーホルやロイ・リキテンシュタイン、ジャン・ミッシェル・バスキアなどの見慣れた作品が、どのようなミニマルアートに変貌しているのか注目したい。