EXHIBITIONS
《米谷健+ジュリア展》 だから私は救われたい
国際的に活躍するアーティストユニット、米谷健+ジュリアによる日本初の大規模個展が開催。本展は、美術・博物・図書の新たな複合文化施設、角川武蔵野ミュージアムのグランドオープンを飾る。
米谷健+ジュリアは日本人とオーストラリア人のアーティストユニット。インスタレーション、パフォーマンス、写真、映像、立体など、環境問題や社会問題を主題とした大規模インスタレーション作品を制作。現在は京都の農村にて無農薬農業も兼業しつつ、グローバルに制作・展示活動を行っている。
これまで、ヴェネチア・ビエンナーレ(2009)のオーストラリア代表の1組として選ばれるなど、海外の芸術祭、美術館で活躍。主な展覧会に、ホノルル・ビエンナーレ2017、シンガポールビエンナーレ 2013、個展「The Last Temptation」(オーストラリア国立美術館、2015)などがある。また、ニューヨークで開催中の第1回アジア・ソサエティ・トリエンナーレにも出展している。
国内の美術館でふたりの代表作がまとまって見られる機会は本展が初めて。さらに、私たちの世界が微生物の秩序のうえに成り立っていることをモチーフとし、コロナ禍を予見したかのような2020年の新作《Dysbiotica》も披露される。
今回展示される代表作のひとつ《クリスタルパレス:万原子力発電国産業製作品大博覧会》(2012〜)は、ウランガラスを素材とした作品。水晶宮が幻想的な緑の光を発するいっぽうで、その素材が原発と深い関わりをもつものだと鑑賞者が気づいたときに、その美しさはまったく違った印象を与える。
そして珊瑚の白化現象を想起させる新作《Dysbiotica-Pregnant woman》(2020)は、ふたりの数年間に及ぶ無農薬農業の経験をベースに、クイーンズランド工科大学微生物研究所(オーストラリア)との共同作業を通じて得た着想をもとに制作された作品。腸内細菌叢のバランスの崩壊を意味する語「Dysbiosis」からの造語をタイトルに冠し、絶妙なバランスで構築された、微生物群によるミクロ世界の崩壊がマクロ世界へと連鎖していくこと、人と動物と微生物の織りなす共生の世界の崩壊を表現している。
このほか、過去に発表した塩でつくられた全長約9メートルにおよぶインスタレーション《最後の晩餐》(2014)と岡山県の伝承から着想を得て制作された《大蜘蛛伝説》(2018)が日本初公開される。
米谷健+ジュリアは日本人とオーストラリア人のアーティストユニット。インスタレーション、パフォーマンス、写真、映像、立体など、環境問題や社会問題を主題とした大規模インスタレーション作品を制作。現在は京都の農村にて無農薬農業も兼業しつつ、グローバルに制作・展示活動を行っている。
これまで、ヴェネチア・ビエンナーレ(2009)のオーストラリア代表の1組として選ばれるなど、海外の芸術祭、美術館で活躍。主な展覧会に、ホノルル・ビエンナーレ2017、シンガポールビエンナーレ 2013、個展「The Last Temptation」(オーストラリア国立美術館、2015)などがある。また、ニューヨークで開催中の第1回アジア・ソサエティ・トリエンナーレにも出展している。
国内の美術館でふたりの代表作がまとまって見られる機会は本展が初めて。さらに、私たちの世界が微生物の秩序のうえに成り立っていることをモチーフとし、コロナ禍を予見したかのような2020年の新作《Dysbiotica》も披露される。
今回展示される代表作のひとつ《クリスタルパレス:万原子力発電国産業製作品大博覧会》(2012〜)は、ウランガラスを素材とした作品。水晶宮が幻想的な緑の光を発するいっぽうで、その素材が原発と深い関わりをもつものだと鑑賞者が気づいたときに、その美しさはまったく違った印象を与える。
そして珊瑚の白化現象を想起させる新作《Dysbiotica-Pregnant woman》(2020)は、ふたりの数年間に及ぶ無農薬農業の経験をベースに、クイーンズランド工科大学微生物研究所(オーストラリア)との共同作業を通じて得た着想をもとに制作された作品。腸内細菌叢のバランスの崩壊を意味する語「Dysbiosis」からの造語をタイトルに冠し、絶妙なバランスで構築された、微生物群によるミクロ世界の崩壊がマクロ世界へと連鎖していくこと、人と動物と微生物の織りなす共生の世界の崩壊を表現している。
このほか、過去に発表した塩でつくられた全長約9メートルにおよぶインスタレーション《最後の晩餐》(2014)と岡山県の伝承から着想を得て制作された《大蜘蛛伝説》(2018)が日本初公開される。