EXHIBITIONS
村上慧 移住を生活する
「私(わたくし)と公(おおやけ)」の関係を考察し、各地に移住するプロジェクトを展開しているアーティスト・村上慧の美術館個展が開催される。
村上は1988年東京都生まれ。2011年武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。東日本大震災をきっかけに、自作の家を担いで歩き、国内外で移住を繰り返すプロジェクト「移住を生活する」を開始する。
同プロジェクトは、東日本大震災で多くの人々が家を失ったこと、震災後のコミュニティの衰退、そして賃貸契約を結んだが、震災の直前に友人たちと暮らす家にすぐには移動できなかったことへの疑問から始まった。自宅に必要以上にものや金を蓄えるために生きる日常や、公私に空間を分化する社会的な条件や理由について探るこのプロジェクトは、個人の生活がどのように社会に影響を与えるのかという考察を続けている。
本展は、2019年に同館のコレクションとなった村上作品《移住を生活する 2015.5-2018.9》に加え、村上がプロジェクトを開始した2014年4月5日から現在まで続く「移住を生活する」の全貌に迫る初の機会。
村上が家を担いで移動した先で出会った人々、景色、出来事を綴った日記、ドローイング、写真、そして村上が歩いたルートをたどる地図によって構成される展示空間は、まるで村上とともに移住を生活し、その思考や葛藤に共鳴できるような構成となる。また会期中、「移住を生活する」を下敷きに始まった「広告看板の家」プロジェクトの最新作が美術館の庭に設置される。
ユニークな方法で、社会のなかで感じ取った違和感や疑問を私たちに提示し議論の場をつくる村上の作品を通して、震災以後の社会で生きることについて向き合いたい。
村上は1988年東京都生まれ。2011年武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。東日本大震災をきっかけに、自作の家を担いで歩き、国内外で移住を繰り返すプロジェクト「移住を生活する」を開始する。
同プロジェクトは、東日本大震災で多くの人々が家を失ったこと、震災後のコミュニティの衰退、そして賃貸契約を結んだが、震災の直前に友人たちと暮らす家にすぐには移動できなかったことへの疑問から始まった。自宅に必要以上にものや金を蓄えるために生きる日常や、公私に空間を分化する社会的な条件や理由について探るこのプロジェクトは、個人の生活がどのように社会に影響を与えるのかという考察を続けている。
本展は、2019年に同館のコレクションとなった村上作品《移住を生活する 2015.5-2018.9》に加え、村上がプロジェクトを開始した2014年4月5日から現在まで続く「移住を生活する」の全貌に迫る初の機会。
村上が家を担いで移動した先で出会った人々、景色、出来事を綴った日記、ドローイング、写真、そして村上が歩いたルートをたどる地図によって構成される展示空間は、まるで村上とともに移住を生活し、その思考や葛藤に共鳴できるような構成となる。また会期中、「移住を生活する」を下敷きに始まった「広告看板の家」プロジェクトの最新作が美術館の庭に設置される。
ユニークな方法で、社会のなかで感じ取った違和感や疑問を私たちに提示し議論の場をつくる村上の作品を通して、震災以後の社会で生きることについて向き合いたい。