EXHIBITIONS

半澤友美「Note」

2020.10.02 - 10.22

半澤友美 Note(部分) 2020

半澤友美 備忘録 2020

半澤友美 brick of note #7 2020

 紙の原料である植物の繊維を素材に作品を手がけるアーティスト・半澤友美の個展「Note」が、MARUEIDO JAPANで開催されている。

 半澤は1988年栃木県生まれ。2010年女子美術大学立体アート学科卒業。平成30年度ポーラ美術振興財団在外研修員としてアメリカ、メキシコ、カナダに滞在し、現在は東京を拠点に活動。日本の紙漉(かみすき)の技法を応用して彫刻やインスタレーションを制作し、繊維を絡ませ成形する紙の特性や、土地によって異なる紙の成り立ちなどから、自己や周囲の成り立ちについて考察を続けている。

 19年には、ポーラ美術館アトリウムギャラリー(神奈川)で美術館初個展を開催。大掛かりなインスタレーション《The Histories of the Self》においては会場に何百枚の連作を展示し、多くの注目を集めた。

 本展では、金網に幾重にも紙の繊維を絡ませ、積み重ねた「Note」シリーズを発表。金網の人を寄せつけない金属的な強さと紙の柔らかさを同時に併せ持ち、時間と記録が集積された同シリーズは、現代の碑のように佇み、見た者に何かを問いかけてくるようだ。