EXHIBITIONS

横山隆平

WALL Stanza 映像に或るものを拭い去るとき、確からしさ、は、やがて。

藤井大丸6F特設スペース1
2020.09.18 - 10.18

展示風景 © Ryuhei Yokoyama

展示風景 © Ryuhei Yokoyama

横山隆平 「WALL crack」シリーズより © Ryuhei Yokoyama

横山隆平 「WALL crack」シリーズより © Ryuhei Yokoyama

横山隆平 「WALL crack」シリーズより © Ryuhei Yokoyama

横山隆平 「WALL crack」シリーズより © Ryuhei Yokoyama

 写真家・横山隆平の作品展が京都・藤井大丸で開催中。本展は「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2020」のサテライトイベント「KG+2020」の公式プログラムとなる。

 横山は1979年大阪府生まれ。「都市とは何か」をテーマとし、モノクロフィルムによるストリートスナップを中心に作品を展開。流動する都市の姿を、視点やアプローチを変えながら作品を制作している。

「誰かが描き、次から次へと上描きされもし、野晒しで打ち拉がれ流転してゆく様」。横山はストリートにおけるグラフィティを、都市の風景を形成するひとつの重要なファクトであると位置づけている。近年発表した3メートルにも及ぶ大型作品を含む新作群は、作家自身が顔料箔を熱圧着したメディアにUVプリンターという特殊な印刷機によってつくり出された、見る角度によって変化するまったく新しい写真作品となった。

 本展は、今年3月にBAF studio(東京)で開催された個展「WALL Stanza」の展示をさらにスケールアップ。3メートルにも及ぶ大型作品を3点に、コンクリート破片にプリントされた「WALL crack」シリーズを加えた、写真でありながらその枠組みを大きく超える平面と立体の展覧会となる。

「WALL crack」シリーズは、カメラによって撮影され印刷された確かな写真であると同時に、写真という物質的存在そのものに焦点を当てた作品。現代の街を切り取り、つねに新しい写真作品に挑戦する横山の最近作に注目してほしい。