EXHIBITIONS

鯰 個展「リアルライフ・エスケープ・ルーム」

2020.09.25 - 11.07, 2020.11.14 - 12.26

© 鯰[Namazu] Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

荷積み 2018  © 鯰[Namazu] Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

Chill House 2019  © 鯰[Namazu] Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

鯰個展「リアルライフ・エスケープ・ルーム」会場イメージ  © 鯰[Namazu] Courtesy of KANA KAWANISHI GALLERY

 表良樹、藤村祥馬、森山泰地のアーティスト3名からなる「鯰(なまず)」の個展が、KANA KAWANISHI GALLERYで開催される。

 鯰(なまず)は2018年に結成された、表良樹、藤村祥馬、森山泰地によるチーム。個々にアーティストとしても活動する3人は、茨城県取手市に活動拠点を置き、日常的な飲み会を軸としながら、制作や生活のなかで感じる「日常」を起点に、パフォーマンスやインタラクティブな要素を取り入れながら活動をしている。

 3人が活動拠点とする茨城県の取手市は「郊外」であり、それぞれが生まれ育った地域も「郊外」だ。メンバーそれぞれの特異な着眼点や得意領域をあえて衝突させながら、首都圏では成立し得ない、郊外のダイナミズムを作品に昇華させている。

 2018年11月には東京・天王洲にて、各々が普段制作するアトリエから集めてきた資材や、過去に制作に際して使用した廃材、あるいは作品本体そのものを軽トラックに積み上げていくパフォーマンス《荷積み》を発表。本作では、数日間決まったルールを定めずに、資材などを次々にトラックに積み上げていくなかで、メンバー同士が言い争いを始めるなど、それぞれがもつ経験の相違やその時々の気分の集積が集積され、鑑賞者の一部は蚊帳の外にあるような状態が生じた。
 
 鯰は、このように制作を通して起こるコミュニケーションのズレや、時におこる衝突をあえて作品の中に取り入れることで、作家と鑑賞者の「見る、みられる」の関係性を問い直す試みも行っている。

 本展では、そんな3人が先のみえない混沌した世界を予測し、出口を見出そうとする大型インスタレーション作品を発表。会期中の10月10日には「リアルライフ・エスケープ・ルーム de CHILL」と題して、メンバー3名とゲストが「エスケープ・ルーム」で飲み会を行いながら「CHILL」する様子をライブで配信する。

※本展は会期を延長し、11月14日〜12月26日まで毎週土曜日限定で事前予約制にて開廊。