EXHIBITIONS

佐賀町エキジビット・スペース 1983–2000

-現代美術の定点観測-

2020.09.12 - 12.13

駒形克哉 無題 1985 撮影=林雅之 MTMコレクション Katsuya Komagata, Untitled, 1985, MTM Collection

野又穫 Still-14 静かな庭園 1986 個人蔵 Minoru Nomata, Still-14, 1986, Private Collection

大竹伸朗 ジェノヴァ V 1986 個人蔵 © Shinro Ohtake Shinro Ohtake, Genova V, 1986, Private Collection © Shinro Ohtake

 1980年代に日本の現代美術が飛躍的に発展するなか、ドイツではコレクションを持たない美術館・クンストハレがあり、アメリカ・ニューヨークでは、廃校となった公立小学校を改修したアート・センターのPS1が先鞭をつけるなど、世界のアートシーンではすでに、新しい作家を生むインフラストラクチャーの開発が多く見られていた。

 そのような状況下で、PARCOなどの企画広告ディレクターであり、「現代衣服の源流展」(京都国立近代美術館、1975)や「マッキントッシュのデザイン展」(西武美術館、1979)などのキュレーション、またプライベートブランドの先駆けでもある「無印良品」の立ち上げなどに関わった小池一子は、東京都江東区佐賀にあった食糧ビル(1927年竣工)の3階講堂を修復し、1983年に佐賀町エキジビット・スペースを開設した。

「美術館でも商業画廊でもない」もうひとつの美術現場を提唱し、発表の場を求めるアーティストに寄り沿う姿勢を打ち出す実験的な展示空間として、佐賀町エキジビット・スペースは、美術、デザイン、ファッション、建築、写真といった従来のジャンルを超えた、日本初の「オルタナティブ・スペース」として海外からも注目される存在となった。

 佐賀町エキジビット・スペースで行われた展覧会は全106回。関わった国内外のアーティストは400人以上にのぼり、2000年12月に幕を閉じるまで、多種多彩な現在進行形の美術を発信し続けた。

 本展は、この一連の活動を「定点観測」という言葉に集約し、佐賀町エキジビット・スペースを起点に日本の現代美術の軌跡をたどるもの。出品作家は、戸村浩、ジェリー・カミタキ、端聡、駒形克哉、みねおあやまぐち、岡部昌生、野又穫、剣持和夫、吉澤美香、大竹伸朗、シェラ・キーリー、杉本博司、元慶煥、森村泰昌、堂本右美、滝口和男、ヨルク・ガイスマール、黒川弘毅、倉智久美子、立花文穂、オノデラユキ、白井美穂、岡村桂三郎、廣瀬智央、日高理恵子。