EXHIBITIONS

神業ニッポン 明治のやきもの

幻の横浜焼・東京焼

2020.09.05 - 11.03

日光商店 色絵花鳥文碗・皿 田邊哲人コレクション

宮川香山 高浮彫牡丹ニ眠猫覚醒大香炉 田邊哲人コレクション(横浜美術館寄託)

石黒香香 相撲人形 田邊哲人コレクション

「横浜焼・東京焼」とは、明治時代に横浜・東京で主に絵付けのみが施され、主として海外への輸出向けに製作された陶磁器のこと。素地や顔料は肥前や京都、瀬戸など様々な産地から仕入れていた。

 明治時代に日本を訪れ、また万国博覧会を通して日本の美術工芸品に魅せられた欧米の人たち。そのなかで、華やかで精緻を極めたモチーフによって装飾された輸出陶磁器「横浜焼・東京焼」は神業とも言うべき超絶技巧を凝らした品々で、外国の人々の好みを反映して製作された。

 そのため、国内に現存する作品が希少で製作過程や実態に謎が多く、「横浜焼・東京焼」は別名「幻の陶磁器」とも呼ばれている。

 本展では、国内随一の「横浜焼・東京焼」コレクター・田邊哲人が里帰りさせたコレクションから精選した作品と、日本に現存する優品を一堂におよそ150点を紹介。華やかで精細な金彩や色絵技法など、明治の陶工の表現水準の高さを示す逸品の数々を集め、幻と言われる「横浜焼・東京焼」の全貌に迫る。