藤堂「時間どろぼう」

　一貫して「場所の固有性」をテーマに制作を行う彫刻家・藤堂の個展がNADiff a/p/a/r/tで開催されている。

　藤堂は1969年生まれ。97年に多摩美術大学大学院彫刻専攻を修了後、デュッセルドルフ芸術大学で学び、2003年にダニエル・ビュレン教授よりマイスターシューラー（M.A.）を取得。自ら歩いて様々な場所で集めた素材（石・石炭・建築物の破片・本・木箱・真珠など）を使って作品を制作。欧米や日本の石を切断し、その切断面にガラスを埋め込み磨き上げた作品でよく知られている。

　本展では、藤堂が密かにつくり溜めていた時計作品を中心に、積層ガラス片や化石作品、プリントTシャツなどを展示・販売。アートフロントギャラリーで開催中の個展「筑豊ボタ」（～7月26日）と同時開催となる。