EXHIBITIONS

アンコール開催

ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター

ソール・ライター 黄色いドット 1950年代 発色現像方式印画 ©︎ Saul Leiter Foundation

ソール・ライター 『Harper's BAZAAR』 1959年2月号 発色現像方式印画 ©︎ Saul Leiter Foundation

ソール・ライター 赤い傘 1958頃 発色現像方式印画 ©︎ Saul Leiter Foundation

ソール・ライター レミィ 1950頃 ゼラチン・シルバー・プリント ©︎ Saul Leiter Foundation

ソール・ライター  無題 撮影年不詳 ゼラチン・シルバー・プリント ©︎ Saul Leiter Foundation

ソール・ライター バス 2004頃 発色現像方式印画 ©︎ Saul Leiter Foundation

ソール・ライター 薄紅色の傘 1950年代 発色現像方式印画 ©︎ Saul Leiter Foundation

ソール・ライター ニューヨーク 1950年代 ゼラチン・シルバー・プリント ©︎ Saul Leiter Foundation

 ニューヨークの日常を撮り続け、「カラー写真のパイオニア」として近年再評価が高まる写真家、ソール・ライター。約8万点のカラー写真をはじめ、作品の大半を整理することなく世を去った写真家の「発掘作業」は、ソール・ライター財団により現在進行形で続けられている。

 2017年、Bunkamura ザ・ミュージアムでは日本初の回顧展を開催し大きな話題を呼び、さらに20年1月には「永遠のソール・ライター」展を開催。しかし新型コロナウイルス感染症の影響で閉幕前に突然の中止となった。そんな最中、ソール・ライター財団があるニューヨークが日本を大きく上回る感染者数の拡大に見舞われ、来日していた作品の返却の目途が立たない事態となり、日本でそのまま保管されることとなった。

 生前、日本美術をこよなく愛したソール・ライター。その没後に設立されたソール・ライター財団は、「日本での回顧展開催」が大きな目標だったこともあり、途中閉幕となってしまった「永遠のソール・ライター」展のアンコール開催を決定した。

 本展では、ソール・ライターが愛し慈しみ、よき理解者であった妹のデボラや恋人のソームズ、愛しともに暮らした猫たちを被写体とした作品や、世界初公開となるソール・ライターの膨大に残された未プリントフィルムのカラースライド(ソール・ライター財団によりデータ化)を展示。

 また、これまでほとんど紹介される機会のなかった2000年以降に撮影されたデジタルカメラでの作品、自ら「芸術の到達点」と語ったスケッチなど、17年の初回顧展時から新たに整理された作品・資料を通し、ソール・ライターの創作の背景と、ぶれることのない生き方を貫いた人物像に迫る。