EXHIBITIONS

翁 -大名細川家の能の世界-

2020.07.23 - 08.10, 2020.08.12 - 08.30

「日光作/満昆(花押)」金泥極 翁白色尉(おきなはくしきじょう) 室町時代(15世紀) 永青文庫蔵 重要美術品 前期展示

縹地蜀江模様袷狩衣(はなだじしょっこうもようあわせかりぎぬ) 江戸時代(18世紀後半~19世紀前半) 永青文庫蔵 通期展示

金地蝶撫子模様唐織(きんじちょうなでしこもようからおり) 江戸時代(19世紀前半) 永青文庫蔵 前期展示

「天下一近江」焼印 小面(こおもて) 江戸時代(17~18世紀) 永青文庫蔵 前期展示

伝 般若坊作 般若(はんにゃ) 室町時代(16世紀) 永青文庫蔵 重要美術品 後期展示

丹後細川能番組(古来番附)(たんごほそかわのうばんぐみ こらいばんづけ) 桃山時代(16世紀)成立、享保7年(1722)書写 永青文庫蔵(熊本大学附属図書館寄託) 通期展示

牡丹蒔絵太鼓胴(ぼたんまきえたいこどう) 江戸時代(19世紀) 永青文庫蔵 通期展示

「能」は、室町時代に観阿弥・世阿弥父子が大成した日本の代表的な古典芸能のひとつ。細川家では初代・細川幽斎(藤孝)をはじめ、歴代の藩主が能の文化に心を寄せ、藩主たちも自ら舞台に上がった。そのため、細川家の拠点となった熊本や東京には、能面・能装束・楽器や小道具など約900点の能楽コレクションが伝来している。

 能の原点とも言われる「翁」は、翁面をかけることで演者は神になり、その舞によって世の安泰を祈願する特別な演目。本展では「翁」を起点として、能に流れ込む祈りと信仰、それらを背負った様々な神の存在や意味を、細川家伝来の能面や能装束を通して探求する。

 出品作は、細川家の藩主たちが代々大切に保管・愛用してきた能面や能装束や、能を嗜み、太鼓の名人としても知られた初代・幽斎とその息子・忠興(三斎)の出演記録など貴重な史料も。さらに細川家と能の密接な関係を示す貴重な歴史資料を公開し、海外でも高い評価を受けている日本の多彩な能・翁・神の世界を紹介する。