EXHIBITIONS
リー・ベー(李英培)「THE SUBLIME CHARCOAL LIGHT - 崇高な炭と光 -」
フランス・パリと韓国・ソウルを拠点に活動するアーティスト、リー・ベー(李英培)の個展がペロタン東京で開催される。
リーは1956年韓国・清道(チョンド)生まれ。「炭のアーティスト」として知られ、30年にわたり炭が持つ多様な側面や性質を探求してきた。そのモノクロマチックな実験的作品により、リーは「ポスト単色画」アーティストとも称されている。これまでパラダイス・アート・スペース(韓国、インチョン)、ヴァンヌ美術館(フランス、ヴァンヌ)、ギメ東洋美術館(フランス、パリ)などで個展が開催。作品はフランスや韓国、スペインなど美術館や施設のパブリック・コレクションに収蔵されている。
リーにとって炭は、故郷の民俗儀礼「タルチッテウギ」を想起させるもの。タルチッテウギはどんど焼きに似た火祭りで、旧暦上最初の満月の夜に人々の願いが煙に乗って空へと届くよう、木の枝やわらでこしらえた「月の家」に火がつけられる。「月の家」の炭は、その神聖さから食べ物に入れると解毒作用があり、玄関に吊るせば新生児を守ると言われている。リーはこうした伝統をもとに、「炭と月光(余白)」を作品の題材として扱う。
本展は、黒いモチーフを縁まで押し出し、大胆な余白を表現した《Landscape》と、炭の欠片一つひとつが、ゴシック様式の大聖教のステンドグラスのように異なる光を反射する《Issu du feu》の2作品を中心に構成される。
《Landscape》はアクリルメディウムで固定した炭粉の塊を数度重ねて描き、垂直方向の空白によって崇高さを表現。いっぽう、キャンバス上に炭の欠片を密着・結束させ、表面を磨き上げた《Issu du feu》は、漆黒の物質が光を反射し、鑑賞者の目が暗順応したときのように作品の繊細なディテールを浮かび上がらせる。
リーは1956年韓国・清道(チョンド)生まれ。「炭のアーティスト」として知られ、30年にわたり炭が持つ多様な側面や性質を探求してきた。そのモノクロマチックな実験的作品により、リーは「ポスト単色画」アーティストとも称されている。これまでパラダイス・アート・スペース(韓国、インチョン)、ヴァンヌ美術館(フランス、ヴァンヌ)、ギメ東洋美術館(フランス、パリ)などで個展が開催。作品はフランスや韓国、スペインなど美術館や施設のパブリック・コレクションに収蔵されている。
リーにとって炭は、故郷の民俗儀礼「タルチッテウギ」を想起させるもの。タルチッテウギはどんど焼きに似た火祭りで、旧暦上最初の満月の夜に人々の願いが煙に乗って空へと届くよう、木の枝やわらでこしらえた「月の家」に火がつけられる。「月の家」の炭は、その神聖さから食べ物に入れると解毒作用があり、玄関に吊るせば新生児を守ると言われている。リーはこうした伝統をもとに、「炭と月光(余白)」を作品の題材として扱う。
本展は、黒いモチーフを縁まで押し出し、大胆な余白を表現した《Landscape》と、炭の欠片一つひとつが、ゴシック様式の大聖教のステンドグラスのように異なる光を反射する《Issu du feu》の2作品を中心に構成される。
《Landscape》はアクリルメディウムで固定した炭粉の塊を数度重ねて描き、垂直方向の空白によって崇高さを表現。いっぽう、キャンバス上に炭の欠片を密着・結束させ、表面を磨き上げた《Issu du feu》は、漆黒の物質が光を反射し、鑑賞者の目が暗順応したときのように作品の繊細なディテールを浮かび上がらせる。