EXHIBITIONS
藤村豪「誰かの主題歌を歌うときに」
藤村豪(ふじむら・たけし)は1980年生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修、東京綜合写真専門学校卒業。「他者の経験を私たちはどのように理解するのか」、そしてその分有についてをたしかに実感し得るものとして、主に写真や映像で提示する作品群を一貫して制作し続けてきた。
2014年から継続する《同じ質問を繰り返す/同じことを繰り返し思い出す(どうして離婚したの?)》は、同じ人物に「離婚した理由を教えてください」と6年間にわたって同じ質問を投げかけ続け、その時々で本人から紡ぎだされる言葉を映し出す映像作品。質問をするたびに離婚の理由とそれを表す言葉が変化をする様子は、当事者と出来事の結びつきの流動性、また回答のたびに変更を求められる聞き手の理解といったものを、ときの移ろいとともに示している。
本展は、藤村が日常的に向かい合う出来事をモチーフに、写真、映像、そしてテキストを中心としたインスタレーションで構成。届いたときにあらかたの文字が消えていたポストカード、自身のものとは異なる姿をした息子の左手、身近な自然現象についての探索、友人の離婚をめぐる対話といったより私的なものを起点としながら、様々な出来事の理解のために試みた「手探りで無遠慮」な、そして「不自然な再演」についての記録の数々が映し出される。
また本展では、会期中に自動翻訳を介した深川雅文(キュレーター / クリティック)との往復書簡を交わし、パフォーマンス作品として展示する(当初の会期を7月18日まで延長)。
2014年から継続する《同じ質問を繰り返す/同じことを繰り返し思い出す(どうして離婚したの?)》は、同じ人物に「離婚した理由を教えてください」と6年間にわたって同じ質問を投げかけ続け、その時々で本人から紡ぎだされる言葉を映し出す映像作品。質問をするたびに離婚の理由とそれを表す言葉が変化をする様子は、当事者と出来事の結びつきの流動性、また回答のたびに変更を求められる聞き手の理解といったものを、ときの移ろいとともに示している。
本展は、藤村が日常的に向かい合う出来事をモチーフに、写真、映像、そしてテキストを中心としたインスタレーションで構成。届いたときにあらかたの文字が消えていたポストカード、自身のものとは異なる姿をした息子の左手、身近な自然現象についての探索、友人の離婚をめぐる対話といったより私的なものを起点としながら、様々な出来事の理解のために試みた「手探りで無遠慮」な、そして「不自然な再演」についての記録の数々が映し出される。
また本展では、会期中に自動翻訳を介した深川雅文(キュレーター / クリティック)との往復書簡を交わし、パフォーマンス作品として展示する(当初の会期を7月18日まで延長)。