EXHIBITIONS

特別陳列

京都の日本画

-大正時代を中心にして-

2020.03.14 - 05.10

村上華岳 牡丹 個人蔵

小野竹喬 梅雨の頃 個人蔵

榊原紫峰 赤松 個人蔵

 1918(大正7)年、京都の若手日本画家たちによって創立された国画創作協会(国展)。その創立に関わり主要メンバーとなる5人、小野竹橋(竹喬)、土田麦僊、村上華岳、榊原紫峰、入江波光は、1911(明治44)年3月、京都市立絵画専門学校の第一期生として卒業した。これに国展創立会員となった野長瀬晩花を加えた6人は、1928(昭和3)年に国展が解散するまでの約18年間、京都の日本画の可能性を多彩に拡げていった。

 国展の画家たちが活動した近代日本。市民が明治初期の欧化主義から徐々に開放され、日清・日露戦争の幸運な勝利を経て大正期にいたると、コスモポリタンとしての日本人の自意識に芽生えた。美術においても、創造者たちは世界と肩を並べる芸術が形成できるという矜持を抱くようになった。

 本展では、国展に関連する画家たちを中心に、大正時代の京都に花開いた個性の花々の魅力を、新収蔵の作品を含めた約60点によって紹介。それまでの日本画にとらわれることなく、新鮮な創造を目指した竹喬たちの足跡をたどる。

※笠岡市立竹喬美術館は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、4月18日~5月6日まで臨時休館。最新情報は公式ウェブサイトにて案内。