EXHIBITIONS

杉浦邦恵

2020.05.26 - 06.07

杉浦邦恵 after Electric Dress Ap3 Yellow 2002 Courtesy、© SUGIURA Kunié

 1960年代より、ニューヨークを拠点に活動する写真家・杉浦邦恵の、京都では初となる個展が開催されている。

 杉浦邦恵は1942年愛知県名古屋市生まれ。63年に単身渡米し、67年にシカゴ美術館附属美術大学学士課程を修了。同大学で、絵画や彫刻が主流という時代において写真と出会い、ケネス・ジョセフソンらニューバウハウスの流れをくむ教授たちの薫陶を受ける。

 67年、卒業直後に拠点をニューヨークに移した杉浦は今日に至るまで50年以上、チャイナタウンのスタジオでつねに実験的で独創的な写真表現を探求し、アクリル絵具やキャンバスを取り入れた作品や、身近な植物や生物をフォトグラムの手法でありのままに写し出した作品など、実験的な手法を用いた独自の作品を制作してきた。

 2018年には、日本初となる大規模な回顧展が東京都写真美術館で開催。その半世紀にわたる軌跡と先駆的な世界観が紹介された。
 
 本展では、多くの著名な作家たちとのコラボレーションにより生まれたアーティスト・ペーパーを中心に、60年代のフォト・キャンバスからフォトグラムまで15余点を展示。杉浦が長年追い求めてきた、写真を通したアートの表現の可能性を展覧する。