EXHIBITIONS

生誕100年 國領經郎展

ー静寂なる砂の景ー

2020.07.01 - 08.30

國領經郎 轍 1982 横浜美術館蔵

國領經郎 赤い服のA子 1954 酒田市美術館蔵

國領經郎 外人墓地 1963 横浜美術館蔵

國領經郎 風 1981 愛知県美術館蔵

國領經郎 静止の空間 1983 横浜美術館蔵

國領經郎 悠々  1995 鳥取県立博物館蔵

 國領經郎(こくりょう・つねろう、1919〜1999)は、砂丘や砂浜を舞台とした情感豊かな絵画作品を数多く描いた洋画家。日本芸術院会員で日展を中心に活躍し、戦後日本を代表する画家のひとりとして知られている。

「むきだしの自然」と國領が語った「砂丘」は、訪れた人々の詩的感覚や人生観を揺さぶり、孤独な瞑想の時へと導いていくような、静寂さに満ちた神秘的な場所。そのような砂丘に強く心を惹かれた國領は、鳥取県の鳥取砂丘や山形県の庄内砂丘、静岡県の中田島砂丘、そして晩年によく訪れた茅ヶ崎海浜など日本各地の砂丘地を取材し、砂のある茫漠とした風景と様々な人物、また鳥たちを登場させる独特の作品世界を構築した。

 本展は國領の生誕100年を記念し、その画業を見つめ直すもの。出身地・横浜の横浜美術館と、鳥取県立博物館、酒田市美術館が所蔵する國領作品を中心に、初期から晩年までの代表作約110点を紹介しながら、國領が表現しようとしたもの、砂のイメージに託そうとしていたものとは何かを探る。

※茅ヶ崎市美術館は7月1日より再開し、本展の会期を7月1日~8月30日に変更して開催(当初の会期は4月19日~6月7日)。来館にあたっての注意事項および最新情報は公式ウェブサイトにて案内。