EXHIBITIONS

音と造形のレゾナンス-バシェ音響彫刻と岡本太郎の共振

2020.06.02 - 07.12

F・バシェ 川上フォーン 1970 大阪府蔵

岡本太郎 飛ぶ眼 1961

武満徹とF・バシェ(万博当時) 資料提供=Ana SANCHEZ BONET

 岡本太郎は、芸術がすべての人と共有するものであるという理念を貫き、《太陽の塔》をはじめとする多くのパブリック作品を制作した。

 フランソワ・バシェとベルナール・バシェ兄弟もまた太郎と同じ芸術観を持ち、誰でも自由に演奏できる楽器でありオブジェでもある「音響彫刻」という新しいスタイルを確立。バシェ兄弟のつくり上げた「音響彫刻」の造形美と音響は、世界的な評価を得てパリ装飾芸術美術館やMOMAなど世界各地の美術館で展示された。

 1970年の大阪万博には鉄鋼館演出プロデューサーであった、作曲家・武満徹がフランソワ・バシェを招聘。芸術に対する心情を同じくする太郎の《太陽の塔》と鉄鋼館に展示されたバシェの「音響彫刻」は、偶然にも隣り合わせとなって多くの人々に共感を与えた。

 本展はバシェ兄弟の「音響彫刻」5点を一堂に集め、太郎の芸術空間で共演させる試み。大阪府(当時・万博記念機構)、東京藝術大学、京都市立芸術大学によって、万国博覧会以後、鉄鋼館に保管されていた「音響彫刻」が修復・再生され、当時と変わらない造形美と音を奏でる。

 会場では、音楽アーティストによる演奏会やワークショップなどのイベントも開催予定。《高木フォーン》《川上フォーン》《桂フォーン》《渡辺フォーン》《勝原フォーン》が、太郎の作品との共演によってさらなる芸術的空間を創造し、人々を魅了するだろう。