EXHIBITIONS

安藤榮作展「Dedicated to 3.11」

2020.02.27 - 03.23

安藤榮作 後ろは《Life》(ドローイング、2016)、前は《Human being》(クス、一部、2019) © Eisaku ANDO

 2019年の「第10回円空大賞」で円空賞を受賞した彫刻家・安藤榮作(あんどう・えいさく)の個展が開催されている。
 
 安藤は1961年東京都生まれ、86年東京藝術大学美術学部彫刻科卒業。90年福島県いわき市の山間部に移住。07年にいわき市の海沿いに拠点を移す。11年の東日本大震災の津波で自宅が流され、原発事故を機に奈良県明日香村に避難。12年に奈良県天理市に移り住む。17年に第28回平櫛田中賞を受賞。これまで出版した書籍に、エッセイ集『降りてくる空気』(スモルト、1997)、絵本『あくしゅだ』(クレヨンハウス、2013)がある。

 木を手斧で叩くように刻み長らく彫刻と向き合ってきた安藤は、2011年3月11日以降、自らも被災した東日本大震災と福島原発事故による多くの変化と状況にも目を凝らしてきた。

 本展は、彫刻作品とともにドローイング《Life》(2016)を展示する、メッセージ性の強い展覧会。今後の活躍がますます期待される安藤の、いまを表す作品を目にしたい。