EXHIBITIONS

EDITION BOX -VIDEO WORKS as MATERIAL-

2020.02.17 - 03.03

メインビジュアル

 納品や鑑賞に注目した展示を企画してきたアーティストの小山渉と、保存や記録フォーマットに注目し活動している中川陽介による共同企画展「EDITION BOX -VIDEO WORKS as MATERIAL-」が開催されている。

「Edition box」とは、映像作品の売買に用いられる形式で、映像のマスターデータや証明書、指示書などをまとめた箱のこと。通常は美術館やギャラリーで展示されないため目にする機会はほぼない。また、「box」の外観、素材、証明書や指示書の内容、マスターデータの媒体など、様々な選択の結果として納品された「Edition box」の仕様には、作品以上にアーティストの考えや個性が現れていることも珍しくない。

 本展では、会場内でアーティストの作品を選び視聴する環境とあわせて、「Edition box」に実際に触れて鑑賞し購入できる状態で展示。映像作品を手渡し可能な物質へと落とし込む各アーティストの様々な戦略と態度を、「Edition box」を通して知る機会を設ける。

 参加アーティストは、奥田栄希、尾﨑藍、鐘ヶ江歓一、小山渉、瀧健太郎、中川陽介、藤田淳也、松田修、メランカオリ、和田昌宏の10名。会期中には、中川が有元利彦(HIGURE 17-15 cas 代表)と共同で行っている保存媒体のリサーチを土台に、保存の観点から見た「Edition box」のあり方について語る「納品のマニュアル」など、複数のトークイベントも開催される。本展協力は、無人島プロダクション、LOKO GALLERY、Takashi Somemiya Gallery。