EXHIBITIONS

食のグラフィックデザイン

青葉益輝 戦争に使うパンはない 1981

福田繁雄 SHIGEO FUKUDA 1976

浅葉克己 キユーピーマヨネーズ(ピーマン) 1971

 CCGA収蔵のDNPグラフィックデザイン・アーカイブから、食に関するグラフィックデザインの作品が展示される。

 食事は生物の根幹をなす活動であり、自分という存在をつくり上げる基盤となるもの。近年、人々の食に対する意識は以前にも増して高まっており、その関心は味に良し悪しにとどまらず、栄養価や安全性、生産地や生産者、フェア・トレードやフード・マイレージといった食品の取引や流通など多岐に及ぶ。またグローバル化や情報化により、異なる食文化への理解も進み始めている。

 日本では地域ごとに、土地の歴史とも密接に関わる多彩な食材が受け継がれ、豊かな食文化が築かれてきたが、高齢化や人口の減少などによって、食を支える農業や漁業といった一次産業の担い手が減少し、食の未来に影を落としている。

 田中一光や永井一正、福田繁雄、浅葉克己らデザイナーたちが「食」の力を伝えるべく、思い思いに腕をふるったポスターや雑誌などを展示。時代を反映した食の表象を見ることができる作品を通して、現代の食と人間との関係性を探る。

※CCGA現代グラフィックアートセンターは6月5日より開館。本展は6月8日〜6月12日までの展示替え休館を経て再開し、会期を延長して開催(当初の会期は3月1日〜6月7日)。最新情報は公式ウェブサイトにて案内。