Gallery F 2020 コレクション再発見

　GalleryFは、福島県立美術館コレクションの多様な魅力を紹介する小さな展覧会。4回目となる今回は、彫刻家・建畠覚造（1919〜2006）を紹介する「生誕100年　建畠覚造展　かたちの探求」と、アートカードを使って美術館のコレクションの再発見を試みる「アートカード★チャレンジ」の2つの展示を行う。

　建畠は、抽象彫刻の世界に大きな足跡を残した作家。ヘンリー・ムーアの彫刻に刺激を受けて有機的な形態、不定形な雲や煙をプラスチックて造形した作品を制作したほか、傘やネクタイなどの日用品や矢印などの記号を取入れた作品、重なったお椀や直立するはしごなど多様な作風を展開した。

　建畠の生誕100年の節目に開催する作品展示では、作家が探求し続けた独自のかたちの世界を紹介。70年〜90年代に発表された作品を中心に展示する。

　いっぽう「アートカード★チャレンジ」では、同館の所蔵作品の画像をカード形式にした鑑賞補助教材「アートカード」を使い、市内の中学生たちが考案した小さな展覧会を再現。あわせて、生徒が作品を選び、展覧会を完成させるまでの活動風景をパネルで紹介する。