EXHIBITIONS

武田陽介「RAM」

haku
2019.12.21 - 2020.01.26

© Yosuke Takeda Courtesy of Taka Ishii Gallery

 写真というメディアの次の可能性をデジタルとアナログの間から追求してきた武田陽介の京都初個展が開催されている。
 
 武田は1982年愛知県名古屋市生まれ。2005年同志社大学文学部哲学科卒業。大学在学中より銀塩写真での制作活動を始める。フィルムや印画紙の生産中止など、従来の銀塩写真の制作が困難になる状況をきっかけに、デジタル写真へと移行。写真というメディウムに対する透徹した制作意識を湛えた作品を発表し続けている。
 
 武田の代表作である、デジタルカメラを強い光に向けた際に生じる現象をとらえる「Digital Flare」と呼ばれる一連の作品群は、光と影、あるいは偶然性という写真の基本要素を軸としながら、被写体をカメラ・システムの外部にのみ見出してきた従来の写真において取り除かれるべきものであった「レンズの痕跡」を定着させるという挑戦のもとに展開されている。
 
 本展では、作家のキャリア初期にあたる京都在住時に撮影された作品(2006)から、代表作「Digital Flare」の日本未発表作品を含む現在までの写真作品を展示。また近年取り組んでいる映像作品を公開する。