EXHIBITIONS

澄川喜一 そりとむくり

2020.02.15 - 05.24

澄川喜一 そりのあるかたち 2018 作家蔵 © Sumikawa Kiichi 撮影=江崎義一

 戦後日本の抽象彫刻および公共造形の分野を牽引してきた彫刻家・澄川喜一の大規模個展が開催される。

 澄川は1931年島根県鹿足郡六日市町(現・吉賀町)生まれ。東京藝術大学彫刻科で平櫛田中と菊池一雄に学び、具象彫刻から抽象彫刻、さらには新たな創作領域としての野外彫刻をはじめ、公共空間における造形の分野も切り拓いた。

 70年代後半より、木や石などの自然素材と対話し、日本固有の造形美と深く共鳴する抽象彫刻のシリーズ「そりのあるかたち」を展開。いっぽうで、公共空間における造形の分野でも精力的に作品を発表し、東京湾アクアライン川崎人工島「風の塔」や東京スカイツリー®のデザイン監修など、都市の巨大構造物に関わる多彩な仕事でも注目を集め続けている。

 また1995〜2001年まで東京藝術大学学長などを歴任し、教育者としても多大な業績を残すとともに、公共プロジェクトや文化行政にも貢献。文化功労者に顕彰され、紫綬褒章(1998)や紺綬褒章(1999)などを授章した。

 本展は、作家にとって首都圏の公立美術館では初となる大規模回顧展。「そりのあるかたち」シリーズなどの最新作を含む約100点の作品・資料を展示し、具象彫刻から先鋭な抽象彫刻、そして巨大な野外彫刻や建築分野との協働へ、創作の領域を広げてきた澄川の活動の全容を紹介する。