EXHIBITIONS

ものいう仕口

―白山麓で集めた民家のかけら

2019.12.05 - 2020.02.22

仕口が施された柱(部分)。欅材。 200 年以上前の白山麓の民家の仕口。 瀧下嘉弘蔵 撮影=長谷川健太

 LIXILギャラリーが「建築とデザインとその周辺」をめぐり、独自の視点でテーマを発掘する企画展の今回は、日本の古民家で使われてきた「仕口」に注目する。

「仕口」とは、柱と梁のような方向の異なる部材をつなぎあわせる工法とその部分のこと。日本の伝統木造建築において世界に誇る「仕口」の技術は、大工技術の粋として発展し、風土によって異なる民の住まいにも用いられている。

 本展では、福井県白山麓にあった築200年以上の古民家で使われていた江戸時代の仕口16点を、個々の木組みの図解説とあわせて紹介。一軒の家を支えてきた木片の素朴な美しさに触れながら、先人たちの優れた大工仕事をひも解く。