EXHIBITIONS

2D(にじげん)プリンターズ

芸術:世界の承認をめぐる闘争について

2017.07.15 - 09.18

福田美蘭 ルノワール“日なたの裸婦” 1996 賛美小舎 上田コレクション

福田美蘭 ルノワール“日なたの裸婦” 1996 賛美小舎 上田コレクション

村上華子 世界の終わりは来なかった 2014 協力=El Relanpago 木版印刷所 個人蔵

折元立身 [メールアート]performance I make up and become ART-MAMA [TOKYO] 2016 個人蔵

三島喜美代 COPY-NEWS PAPER-F 1980

橋本聡 Fw: The Successive Presidents of The United State 2014 個人蔵

郭徳俊 レーガンと郭 1981

オノレ・ドーミエ 代議士図鑑(31)ラグランジュ(『シャリヴァリ』より) 1849

 栃木県立美術館はこれまでにダーウィニズムを美術に応用した「画像進化論」展(2011)、熱力学と色彩論の親和性を考察した「マンハッタンの太陽」展(2013)など、科学理論との対比から社会における美術とはなにかを再考する企画展を開催してきた。

 企画の第3弾となる今回は、複製技術に着目。最新技術である3Dプリンターは医療などの人間の生命維持や社会システムそのものに直接的に役立つ有用性のあるものとして注目される一方、芸術作品は自律的であり、一般的な意味での「有用性のないもの」としとらえられている。
 
 本展では写真、版画、映像、印刷物といった複製技術と絵画、ドローイング、彫刻など約250点における手わざとを比較しながら、3Dプリンターの出現によって社会への位置づけを問われる芸術について考察する。