EXHIBITIONS

注目作家紹介プログラム チャンネル10

入江早耶展

純真遺跡(ロマンスいせき)〜愛のラビリンス〜

2019.11.23 - 12.22

入江早耶 形象八景 2017 本、消しゴムのカス

入江早耶 形象八景 2017 本、消しゴムのカス

入江早耶 制作風景

 兵庫県立美術館がいま注目したい作家を紹介する展覧会シリーズ「注目作家紹介プログラム〈チャンネル〉」。10回目となる今回は、広島県を拠点に活動する入江早耶の個展が開催されている。

 入江は1983年岡山県生まれ、2009年広島市立大学大学院修了。12年に第6回Shiseido Art Egg賞を受賞。掛軸や写真の被写体などを消しゴムで消し、その消しカスを使って小さな立体物を制作する消しゴムを用いたシリーズなどを発表。これまで、長靴、鉛筆や化粧品などの日常的な素材を用いて作品を制作するなかで、一貫して変わらないものの存在を問い続けている。

 同展では、兵庫で語り継がれる「菟原処女(うないおとめ)の伝説」をテーマとした新作を発表。2人の男性に求婚された娘がどちらも選べず自ら命を絶ち、その後を追って男性たちも自死する悲しい伝説を、入江のユニークな手法によって、新しい視点で現代に生まれ変わらせる。