EXHIBITIONS

濱田祐史作品展「 K 」

2019.12.12 - 2020.02.05

濱田祐史 「 K 」より © Yuji Hamada Courtesy of PGI

濱田祐史 「 K 」より © Yuji Hamada Courtesy of PGI

濱田祐史 「 K 」より © Yuji Hamada Courtesy of PGI

濱田祐史 「 K 」より © Yuji Hamada Courtesy of PGI

濱田祐史 「 K 」より © Yuji Hamada Courtesy of PGI

 写真の原理に基づいて概念を構築し、ユニークな技法で制作を行ってきた写真家・濱田祐史の最新作「 K 」は、「C / M / Y」「R G B」シリーズに続く、色と光を考察する三部作の最後の作品。本作のタイトル「 K 」は、印刷で使用する4つの原色である、「C(シアン)」「M(マゼンタ)」「Y(イエロー)」「K(キー・プレート)」のうちの「K」であり、色温度を示すケルビンの「K」から取られた。

「当たり前に同一とされている事象の認識のズレを写真によって可視化して鑑賞者と共有すること」をつねにテーマとしてきた濱田の作品は、ひとつの被写体に対し、カラーとモノクロのフィルムで2度撮影。暗室では、カラーの印画紙を用いて2つのネガを1枚の印画紙にプリントすることで、現実の色よりも彩度を落とし、一般的に思い浮かべる色とは違った色を浮き上がらせている。

 本展では、「 K 」シリーズのクロモジェニックプリント約45点を展示。「見知っているものと違う」という違和感を写真で描いた作品群からは、ものを見る視線の多様さを見ることができるだろう。