EXHIBITIONS

リノ・タリアピエトラ ライフ・イン・グラス

2019.10.12 - 2020.02.09

リノ・タリアピエトラ Mandara 2005 Lino Tagliapietra Collection 撮影=Francesco Allegretto

リノ・タリアピエトラ Batman 2006 Lino Tagliapietra Collection 撮影=Francesco Allegretto

リノ・タリアピエトラ Secret Garden 2018 Lino Tagliapietra Collection 撮影=Russell Johnson

リノ・タリアピエトラ Reticello 1999 Lino Tagliapietra Collection 撮影=Francesco Allegretto

リノ・タリアピエトラ Africa 2017 Lino Tagliapietra Collection 撮影=Russell Johnson

 卓越したヴェネチアン・グラスの技で知られる現代ガラス芸術の巨匠、リノ・タリアピエトラの展覧会が開催されている。
 
 タリアピエトラは1934年生まれ。ヴェネチアン・グラス生産の中心地であるイタリア、ムラーノ島出身。幼少期より、ガラス工房の職人から伝統的な吹きガラスの技術を学んだ。55年にマエストロの称号を得て頭角を現し、60年には第30回ヴェネチア・ビエンナーレに出展。地元の工房でデザイン製品の制作や監修に携わりながら、70年代よりアメリカでの活動を展開し、国際的な教育機関などでの指導を通じてムラーノ島で培われた制作技術を伝え広めてきた。

 その後、作家活動に専念するようになったタリアピエトラは、行く先々で出会う都市や自然、世界各地の文化や言葉の響きが持つイメージなどに着想を得て作品を制作。ガラスと対話を重ねるなかで、かたちや色、デザインの組み合わせを探求する作品は、生気に満ちた鮮やかな色彩や、熔けたガラスの伸びやかな動きが表されている。

 本展では、50年代から現在までに制作された作品約80点を展示し、タリアピエトラのガラス造形の足跡をたどる。