EXHIBITIONS

ハビエル・マーティン「INFINITE LIGHT」

2019.10.04 - 11.02

ハビエル・マーティン Blindness Infinite Light 2019

ハビエル・マーティン Cut simply 2014

ハビエル・マーティン BLINDNESS YUAN III 2014

 今日の美や価値に対する認識や概念に向き合うスペイン出身のアーティスト、ハビエル・マーティンの日本初個展が開催される。

 マーティンは1985年、マルベーリャ生まれ。幼少の頃より油絵を始め、8歳で初の個展を開催。以降独学でアートの経験を積む。2007年からは「Blindness」をテーマに、紙幣を女性モデルの服の一部に見立てたコラージュ作品群を発表し、11年よりコラージュ作品にネオンライトを取り入れて制作を行う。作中では女性モデルの目元はネオンライトのまばゆい光で覆い隠されており、その姿はノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説『白の闇』を彷彿とさせる。

 失明現象が感染し、社会秩序の崩壊する『白の闇』の筋書きは、過剰な情報に目が眩んで物事の本質を見失っている現代人の境遇の示唆したもの。マーティンは、内容より見た目を重視する傾向にある現代カルチャーに着目し、身近なものやサービスの商業的イメージから、私たちに伝わるメッセージの真実性や正確性を問いかけることに挑んでいる。
 
 本展では、「Blindness」と「Infinite(永遠)」と結びつけたシリーズの新作を発表。このほか、鑑賞者体験型の作品も展示される。