EXHIBITIONS

入城400年記念

広島浅野家の至宝

-よみがえる大名文化-

2019.09.10 - 10.20

青花蓮池魚藻文壺 中国・元(14世紀) 景徳鎮窯 大阪市立東洋陶磁美術館蔵 写真=六田知弘 重要文化財

十王像 南北朝時代 嘉慶3(1389)年銘 広島・縮景園

雪舟等楊 倣李唐牧牛図(牧童) 室町時代(15世紀) 山口県立美術館蔵 重要文化財 展示予定=9月10日~9月29

 旧藩主浅野家の入国・入城400年目を記念し、浅野家の大名文化に焦点を当てた展覧会が開催されている。

 浅野家は、元和5(1619)年から約250年間、広島藩を治めた大名家。豊臣秀吉の縁戚として権勢を振るい、関ヶ原の戦いに徳川方で参戦。その功績もあって徳川家と密接に関わった。

 本展では、国内外の各地に伝わる浅野家ゆかりの武具・刀剣・茶の湯道具・絵画・書物・能道具・信仰道具・婚礼道具などを網羅。総数130点以上の出品作を6章の構成で紹介する(展示替えあり)。

 なかでも注目したいのは、武士の精神的支柱には欠かせなかった茶の湯の道具のうち、浅野家の歴代が重視した中国・宋元時代の絵画、またそれらを古典とした室町時代の絵画。また、最後の藩主・浅野長勲が収集した絵画が史上最大規模で里帰りし、見どころのひとつとなる。本展を通して、これら浅野家が守り伝えようとした大名文化の精華を堪能したい。