EXHIBITIONS

大鬼の住む島

2019.09.21 - 10.20

大庭大介 Photo by Omote Nobutada Courtesy of  SCAI THE BATHHOUSE

鬼頭健吾

今西真也

大久保紗也

小谷くるみ

和田直祐

 大庭大介、鬼頭健吾、今西真也、大久保紗也、小谷くるみ、和田直祐のアーティスト6名によるグループ展が開催。京都造形芸術大学で教鞭を取る大庭と鬼頭、それぞれから教えを受けた世代の異なる4名が競演する。

 今西は1990年奈良県生まれ。キャンバスに油絵具を塗り重ね、力強い筆跡を繰り返し描いた作品で、共通認識のあいまいさや不確かさの提示を試みている。

 大久保は92年福岡県生まれ。輪郭線として表現される記号的なイメージと、物質感を伴うフェノメラルな像のうねりという、2つの分離した要素を共存させた絵画を制作している。

 小谷は94年大阪府生まれ。キャンバスを窓と想定し、ホラー映画の一場面を連想させるような画面を描き出すことで、神秘的、あるいは超自然的な何かの存在を浮かび上がらせるような絵画作品を手がけている。

 和田は83年兵庫県生まれ。グレーズという薄く溶いた絵具を幾層にも塗り重ねる古典技法を参照し、かたちや色が微量に変化する現代的なメディウムに置き換えることで、「見る」という行為の再考を促す。

 WAITINGROOMの所属作家である大久保を介し、同大学の指導者である大庭と鬼頭、卒業生らと接する機会を経て企画された本展。主に絵画とそのマチエールに焦点を当て、6名がいかに影響し合い各々の作品を展開していったのか、その一端を垣間見ることができるだろう。

 協力:SCAI THE BATHHOUSE、KENJI TAKI GALLERY、rin art association、nca | nichido contemporary art