EXHIBITIONS

ミュシャと日本、日本とオルリク

2019.09.07 - 10.20

アルフォンス・ミュシャ ムーズ・ビール 1897 三浦コレクション、川崎市市民ミュージアム蔵

アルフォンス・ミュシャ 煙草巻紙 ジョブ 1898 三浦コレクション、川崎市市民ミュージアム蔵

エミール・オルリク ポトロフスキー手袋店 1897 宇都宮美術館蔵

エミール・オルリク 築地第一ホテルの前の人力車 1900/1901 パトリック・シモン・コレクション、プラハ

エミール・オルリク 東京の通り 1900頃 宮城県美術館蔵

ヴォイチェフ・プライシグ 少女の思い、〈カラー・エッチング〉集、図1 1903 チェコ国立プラハ工芸美術館蔵

中沢弘光 絵葉書「美人と感覚」表情六態 二、嗅(女学生) 1905 三重県立美術館蔵

織田一磨 東京風景 上野広小路 1916 千葉市美術館蔵

 ジャポニスムに湧くパリで、女優サラ・ベルナールを描いた《ジスモンダ》に始まる一連のポスターで名を馳せたアルフォンス・ミュシャ。ミュシャと同じチェコ出身の版画家で、ウィーン分離派のメンバーとしても活動したエミール・オルリクは、ベルリンやウィーンでジャポニスムの潮流に触れ、実際に来日して学んだ浮世絵版画の彫りや摺りを、ドイツ語圏のアーティストたちに伝えた。

 本展は、ジャポニスムの時代に出発したミュシャとオルリク、2人の作品に影響を受けた日本の作家たち、さらにはオルリクに木版画を学んだドイツ語圏の作家たちを取り上げ、グラフィックを舞台に展開された東西の影響関係を観察するもの。

 チェコで開花したジャポニスムを日本で初めて紹介するほか、ヴォイチェフ・プライシグ、タヴィーク=フランティシェク・シモン、ヴァルター・クレム、カール・ティーマンら同国を代表する画家たち、ウィーン分離派の周辺作家の作品を、雑誌『明星』や『方寸』の掲載作品と合わせて展示し、東西の芸術交流を検証する。