EXHIBITIONS

ミュシャと日本、日本とオルリク

2019.09.07 - 10.20
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アルフォンス・ミュシャ ムーズ・ビール 1897 三浦コレクション、川崎市市民ミュージアム蔵

 ジャポニスムに湧くパリで、女優サラ・ベルナールを描いた《ジスモンダ》に始まる一連のポスターで名を馳せたアルフォンス・ミュシャ。ミュシャと同じチェコ出身の版画家で、ウィーン分離派のメンバーとしても活動したエミール・オルリクは、ベルリンやウィーンでジャポニスムの潮流に触れ、実際に来日して学んだ浮世絵版画の彫りや摺りを、ドイツ語圏のアーティストたちに伝えた。

 本展は、ジャポニスムの時代に出発したミュシャとオルリク、2人の作品に影響を受けた日本の作家たち、さらにはオルリクに木版画を学んだドイツ語圏の作家たちを取り上げ、グラフィックを舞台に展開された東西の影響関係を観察するもの。

 チェコで開花したジャポニスムを日本で初めて紹介するほか、ヴォイチェフ・プライシグ、タヴィーク=フランティシェク・シモン、ヴァルター・クレム、カール・ティーマンら同国を代表する画家たち、ウィーン分離派の周辺作家の作品を、雑誌『明星』や『方寸』の掲載作品と合わせて展示し、東西の芸術交流を検証する。