EXHIBITIONS

Art Meets 06 門馬美喜/やんツー

門馬美喜 千年前の川を渡る馬 2017 作家蔵 © せんだいメディアテーク 撮影=小岩勉

やんツー 現代の鑑賞者 2018 作家蔵 撮影=荻原楽太郎

門馬美喜 作られたばかりの高速道路 2015 作家蔵

やんツー Examples 2016 作家蔵 撮影=竹久直樹

やんツー Examples 2016 作家蔵 撮影=竹久直樹

 アーツ前橋では毎年、中堅アーティストの作品を通して新しい芸術の創造と出会う企画展「Art Meets」を開催。6回目となる今回は、出身地・福島県相馬市の歴史と深く関わる馬、東日本大震災後の東京と相馬の風景を描き続ける画家・門馬美喜と、人間の行為を技術が代替した作品を制作するやんツーの2人を迎える。

 門馬は1981年生まれ。2005年東京造形大学造形学部絵画専攻領域概念コース卒業後、06年に中国美術学院および中央美術学院(中国)に留学。相馬市の伝統的な祭礼行事「相馬野馬追」に着目した水墨画、東日本大震災後に相馬と東京の2つのアトリエを行き来した風景を描いた「Route」シリーズを継続して制作している。

 やんツーは1984年神奈川県生まれ、2009年多摩美術大学大学院デザイン専攻情報デザイン研究領域修了。デジタルメディアを用いて、「芸術作品を鑑賞する/される」対象やその行為自体を揺るがすような装置を発表。第15回文化庁メディア芸術祭アート部門で新人賞、第21回で優秀賞を受賞した。

 個人のアイデンティティと深く結びついた絵画表現を通し、人間と自然の関わりに目を向けさせる門馬と、新しい情報技術を駆使し、主観性や芸術創造をめぐる人間の知性のあり方を問いかけるやんツー。本展では、現代を生きる2人のアーティストが、歴史や自然、情報技術による個人への影響を感じ取って表現した作品を紹介する。