EXHIBITIONS

山口県立美術館開館40周年記念コレクション特別展

香月泰男のシベリア・シリーズ

2019.07.23 - 08.18

香月泰男 点呼(左) 1971 山口県立美術館蔵

 戦争とシベリア抑留の体験を絵画化した「シベリア・シリーズ」で、戦後洋画史に確たる地位を築いた山口県出身の洋画家・香月泰男。圧倒的な存在感で見る者を惹きつける畢生の大作を、2011年に開催された生誕100年記念展以来、8年ぶりに全57点を一挙公開する。

 本展は、シリーズ全点に加えて、1940〜50年代の模索期の作品をはじめ、シベリア・シリーズの制作過程を示す習作や素描、晩年の軽やかな版画作品など、山口県立美術館の全展示室を使って香月芸術の魅力に迫る初の試み。香月の画業において特殊な位置づけにある同シリーズを軸に、その生成過程を含め、重層的な創作活動の軌跡をたどる。