EXHIBITIONS

真夏のサクランボは闇に輝く。

―浜口陽三 夏の銅版画展―

浜口陽三 カルフォル二ア・チェリー 1987

浜口陽三 テーブル掛けとさくらんぼ 1971

浜口陽三 22のさくらんぼ 1988

 浜口陽三は、1950年代にフランスに渡り、カラーメゾチントという新しい銅版画の技法を編み出した、20世紀を代表する版画家のひとり。見る人がすっと包み込まれるような、静謐さを湛えた作品はいまでも世界中で知られている。

 本展では、浜口の作品のなかでも数多く登場する「さくらんぼ」をモチーフとした銅版画やリトグラフを中心に展示。作品の世界を身近に感じることができるよう、額から飛び出したさくらんぼといった一風変わった空間演出がなされる。

 会期中には関連イベントとして、16個のボールがぶつかりそうでぶつからない、SNSでも話題となった小野澤峻のアート作品《Movement act》を実演。8月末まで銅版画のワークショップを実施するほか、9月はナイトミュージアムとして毎週水金を20時まで開館し、期間限定のカクテルバーなどの企画も行なわれる。