EXHIBITIONS

キネマ旬報創刊100年記念

映画イラストレーター 宮崎祐治の仕事

2019.04.23 - 08.25

『海街diary』(「鎌倉映画地図」より、2017)

『アニー・ホール』 (「CINEMA CALENDAR 2005」より)

『ダーティハリー』のクリント・イーストウッド 2018

『シザーハンズ』(「CINEMA CALENDAR 2006」より)

『おくりびと』(「CINEMA CALENDAR 2010」より)

左から『映画イヤーブック1995』表紙(江藤努編、社会思想社、1995)、『映画ガイドブック2001』表紙(原田雅昭・進藤良彦編、筑摩書房、2001)

 映画イラストレーター・宮崎祐治の軌跡をたどる、初の本格的な展覧会が開催されている。

 宮崎は1955年東京都調布市生まれ。武蔵野美術大学造形学部在学中の75年に『キネマ旬報』誌へ投稿したことをきっかけに、映画イラストレーションを発表するようになる。卒業後は映像制作会社でテレビのCMや番組のディレクターとなり、並行して『キネマ旬報』誌をはじめとする数々の映画雑誌や書籍、カレンダーやポスターなどに作品を発表。映画イラストレーターとして独自の地位を確立する。

 国内外、新旧の映画人たちがユニークな感性でデフォルメされた宮崎のイラストは、ときにユーモラス、ときにシリアスでもあり、添えられた手書き文字のコメントも一層の魅力を放っている。またディレクター経験を生かした撮影現場のルポルタージュ、土地と映画の関わりを丹念に調査してまとめた著書『東京映画地図』(キネマ旬報社、2016)、『鎌倉映画地図』(鎌倉市川喜多映画記念館、2017)はいずれも見ごたえのある内容となっている。

 本展では、宮崎の原画を中心に、初期の貴重なポスターや未発表作品も交えて展示。映画への愛にあふれた、宮崎の40年以上にわたる画業を総合的に紹介する。