EXHIBITIONS

Nerhol「釘がないので」

2019.06.08 - 07.13

© Nerhol Photo by Shintaro Yamanaka

© Nerhol Photo by Shintaro Yamanaka

 2016年の個展「Strange Attractor」(Yutaka Kikutake Gallery)以降、Nerholは、自然環境や動植物、人間がつくり出した人工物に潜在する生成過程の多様性に注目し、所与の定義を疑いながら、作品を通して再解釈する試みを続けている。

 18年の夏には、大分県別府市で開催されたアーティスト・イン・レジデンスプログラム「KASHIMA」に参加。世界大戦を経て様々な人やものが往来したなかで、別府が国内屈指の温泉保養地として発展を遂げるまでの過程をリサーチし、別府に住む人々のオーラルヒストリーを集めた。

 そして滞在制作の成果展「釘がないので」で、レジデンス場所でもあった葵荘をはじめ、別府公園や商店の壁で展示を行い、貴重な資源である温泉や自然環境のなかで形成された文化の諸相を全13作品として発表した。

 本展では、別府会場で未発の作品に加え、別府でのリサーチの延長線上に制作された新作も交えて展示される。