EXHIBITIONS

折元立身「Postcard Drawings from London + Berlin」

鞆の津ミュージアム|04.19 - 06.01

折元立身 Postcard Drawing from Berlin 2018

折元立身 Postcard Drawing from London 2018

 認知症であった母との日常的な介護生活をユーモラスに映像化した「アート・ママ」シリーズなどで知られる美術家・折元立身。パンを顔面にくくりつけて街を歩くパフォーマンス「パン人間」、豚や鶏などの家畜と交歓する「アニマルアート」など 、 演劇的な手法を用いて「こちら」と「あちら」の境界を見つめながら、自分とは異なるものたちの生への想像力を喚起し、「私たち」の輪郭を問う作品を発表してきた。

 2017年5月、23年間にわたり介護してきた自身の母・男代(おだい)を亡くした折元は、近年、「ポストカード・ドローイング」シリーズの制作を開始。旅や仕事で国内外各地へ出向いた際、現地で買い求めた絵はがきにそこで見聞きしたことをドローイングとともに綴り、滞在先から亡き母へ宛てて投函するという実践を続けている。

 本展では、「ポストカード・ドローイング」シリーズより、18年のロンドン・ベルリン滞在時に描かれ、母と暮らした自宅へ郵送されたポストカードのうち、不備なく届いた213枚から選ばれた100枚を初公開。「俺の中では、おばあちゃん死んでないからね」と折元が言うように、膨大な時間をかけて母への愛や惜別の想いを示す本シリーズは、代表作「アート・ママ」の現在形ともいうべき作品となる。