EXHIBITIONS
オブジェを消す前に -松澤宥1950-60年代の知られざるドローイング
「日本概念派」の重要作家のひとりとして、戦後美術の中でもひときわ異彩を放った松澤宥。その未公開のドローイング作品がパープルームギャラリーで展示される。
松澤は1922年長野県諏訪郡下諏訪町出身。早稲田大学理工学部建築科卒業。詩を出発点に絵画表現などに取り組むも、64年6月1日「オブジェを消せ」という啓示を受け、絵画やオブジェにとって切り離せない要素である造形や色彩を排し、言語や意味といった非物質を媒体とした創作活動に移行する。日本概念派の始祖にあたる。
本展で公開されるドローイング群は最近発見されたもの。松澤が「オブジェを消せ」の啓示を受ける直前の50〜60年代に描かれており、その内容は謎めいている。松澤作品の調査、研究がようやく始められるなか、これらの作品は美術や科学、文学の仕切りを超えて、あらゆる可能性を秘めた手がかりとなるだろう。
また、東京から遠く離れた下諏訪で「フリー・コミューン」を形成した松澤の試みをひも解く本展は、郊外の相模原市を拠点に「不定形の理想共同体」を標榜し活動してきたパープルームにとって、今後の精神的支柱となることが予見される。
松澤は1922年長野県諏訪郡下諏訪町出身。早稲田大学理工学部建築科卒業。詩を出発点に絵画表現などに取り組むも、64年6月1日「オブジェを消せ」という啓示を受け、絵画やオブジェにとって切り離せない要素である造形や色彩を排し、言語や意味といった非物質を媒体とした創作活動に移行する。日本概念派の始祖にあたる。
本展で公開されるドローイング群は最近発見されたもの。松澤が「オブジェを消せ」の啓示を受ける直前の50〜60年代に描かれており、その内容は謎めいている。松澤作品の調査、研究がようやく始められるなか、これらの作品は美術や科学、文学の仕切りを超えて、あらゆる可能性を秘めた手がかりとなるだろう。
また、東京から遠く離れた下諏訪で「フリー・コミューン」を形成した松澤の試みをひも解く本展は、郊外の相模原市を拠点に「不定形の理想共同体」を標榜し活動してきたパープルームにとって、今後の精神的支柱となることが予見される。