EXHIBITIONS
笹井青依「Lilac in Harbin」
笹井青依は1986年神奈川県生まれ、武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。ニュートラルなグレーの空間を背景に、一貫して人が目的を持って植えた身近な木をデフォルメして描き、独自の世界観で高く評価されている。
2018年5月、ハルビン市の花にも制定されているライラックを見るため、中国のハルビンを旅した笹井。街のいたる所に植樹されたライラックは、初夏になると薄紫や白やピンクの花を一斉に咲かせ、芳しい香りを漂わせていた。
本展では、この旅で目にしたライラックをモチーフに手がけた新作絵画8余点を展示する。今回の出品作のうち、柳の木を思わせる《Sun Waterfall》は、ハルビンの観光地として知られる太陽島の「太陽滝」という人工の滝を描いたもの。笹井が木ではないモチーフを登場させるのは、2012年の個展以来初めてのことで、注目すべき1点となる。また、これまではグレーを基調としていた背景は、今回は淡い茶色や緑が使われており変化が見られる。
ロシア風の建築物も多く残され、異国情緒ある美しい街・ハルビン。戦争の文脈で語られることもあるこの街で笹井が向き合ったものは何か、その絵画から感じ取ることができるだろう。
2018年5月、ハルビン市の花にも制定されているライラックを見るため、中国のハルビンを旅した笹井。街のいたる所に植樹されたライラックは、初夏になると薄紫や白やピンクの花を一斉に咲かせ、芳しい香りを漂わせていた。
本展では、この旅で目にしたライラックをモチーフに手がけた新作絵画8余点を展示する。今回の出品作のうち、柳の木を思わせる《Sun Waterfall》は、ハルビンの観光地として知られる太陽島の「太陽滝」という人工の滝を描いたもの。笹井が木ではないモチーフを登場させるのは、2012年の個展以来初めてのことで、注目すべき1点となる。また、これまではグレーを基調としていた背景は、今回は淡い茶色や緑が使われており変化が見られる。
ロシア風の建築物も多く残され、異国情緒ある美しい街・ハルビン。戦争の文脈で語られることもあるこの街で笹井が向き合ったものは何か、その絵画から感じ取ることができるだろう。