EXHIBITIONS
笹井青依
笹井青依は1986年神奈川生まれ、武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コースを修了。ニュートラルなグレーの空間を背景に、デフォルメされた木々を描くペインターだ。
笹井が一貫して惹かれ、モチーフとしてきたのは、人が何かの目的のために植え、きちんと手入れされた住宅の庭に植えられた木・生垣など日常の中にあるごく身近な木。2年ぶりの発表となる新作では、公園の木が描かれる。
あらゆる人にひらかれた場所である公園は、季節や時間帯によって様々な表情を見せ、誰もが思い思いのやり方で自由に過ごすことができる。何も考えず、やすらかに憩うことのできる空間、笹井が描こうとしているのは例えばそのような絵画だ。かつて笹井の根底にあった、自分(こちら側)と外の世界(向こう側)との境界、という意識は徐々に消えつつあると笹井は語る。
それに伴うように、過去の作品に描かれていた背景の不穏さは影を潜め、穏やかなグレーの背景に変化。また、木の葉は背景に近い色調で描かれており、木と背景の境界が薄れ、全体的にフラットな印象を与えている。プライベートな空間である住宅の庭木から、パブリックな公園の木へと視点を広げた笹井は、境界を越え、ひらかれた場所へと歩みを進めている。
本展では、キャンバスに油彩で描かれた新作絵画9点余りが展示される。
笹井が一貫して惹かれ、モチーフとしてきたのは、人が何かの目的のために植え、きちんと手入れされた住宅の庭に植えられた木・生垣など日常の中にあるごく身近な木。2年ぶりの発表となる新作では、公園の木が描かれる。
あらゆる人にひらかれた場所である公園は、季節や時間帯によって様々な表情を見せ、誰もが思い思いのやり方で自由に過ごすことができる。何も考えず、やすらかに憩うことのできる空間、笹井が描こうとしているのは例えばそのような絵画だ。かつて笹井の根底にあった、自分(こちら側)と外の世界(向こう側)との境界、という意識は徐々に消えつつあると笹井は語る。
それに伴うように、過去の作品に描かれていた背景の不穏さは影を潜め、穏やかなグレーの背景に変化。また、木の葉は背景に近い色調で描かれており、木と背景の境界が薄れ、全体的にフラットな印象を与えている。プライベートな空間である住宅の庭木から、パブリックな公園の木へと視点を広げた笹井は、境界を越え、ひらかれた場所へと歩みを進めている。
本展では、キャンバスに油彩で描かれた新作絵画9点余りが展示される。