ハンス・アンダーソン 個展

　ハンス・アンダーソンは1979年スウェーデン、カルマル生まれ。ストックホルム在住。2005年コンストファック美術大学（ストックホルム）卒業。Helge Ax: son Johnson Foundation や Arts Grants Committee working grantなど、これまで様々な賞や助成を得ており、17年にはAIT（アーツイニシアチブトウキョウ）のレジデンスプログラムで3ヶ月間日本に滞在した。

　長年にわたり、ファウンドオブジェクトを主な素材として抽象の平面や立体作品を制作するアンダーソン。路上に捨てられた紙袋やプラスチック、金属屑、古い写真アルバムなど、固有の意味や歴史を内在したオブジェクトに長い時間をかけて直感的に手仕事を施すことで新たな時間軸を与え、作品化している。

　日本初個展となる本展では、日本滞在を経て新たな視座で制作した、4メートルにおよぶ巨大な紙のコラージュ作品を中心に、金属や皮革を用いた立体作品もあわせて展示。作品と、本展を含むこれまですべての個展にタイトルは掲げることはなく、そこには、鑑賞者が言葉とそれに伴う意味から離れ、言語を超えた領域で作品を知覚し、解釈することを促すアンダーソンの意図が込められている。