EXHIBITIONS

Soft Mirrors

森栄喜、エリック・スワーズ、ヨーガン・アクセルバル、松下まり子、大垣美穂子、任航(レン・ハン)、井原信次、海老原靖

2019.01.11 - 02.02

松下まり子 2018 © Mariko Matsushita Courtesy of KEN NAKAHASHI

森栄喜 A Poet We See a Rainbow 2018 © Eiki Mori  Courtesy of KEN NAKAHASHI

井原信次 Bottom 2018 © Shinji Ihara Courtesy of KEN NAKAHASHI

海老原靖 in the darkness 2019 © Yasushi Ebihara Courtesy of KEN NAKAHASHI

 森栄喜、エリック・スワーズ、ヨーガン・アクセルバル、松下まり子、大垣美穂子、任航(レン・ハン)、井原信次、海老原靖の、アーティスト8名によるグループ展が開催される。

 森は写真集『intimacy』(ナナロク社、2013)で第39回木村伊兵衛写真賞を受賞。近年は、友達やその家族のポートレイト、また自らを被写体としたフィクショナルな写真作品や映像を通し、同性婚や多様化する家族形態、ジェンダーアイデンティティについて考察している。

 スワーズは2013〜14年にかけて東京藝術大学にてO JUNにも学んだ気鋭作家。新ライプツィヒ派の超現実主義的絵画や、キリコなどの形而上絵画を彷彿とさせる幾何学的なスタイルを経て、近年では水墨画を思わせる濃紺の渇筆で描かれた作品を発表している。

 アクセルバルはスウェーデン生まれの写真家。2013年には、アメリカ版VOGUE誌とボッテガ・ヴェネタが開催した「NEW EXPOSURE賞」のインターナショナル・ウィナーを受賞した。
 
 松下は、性愛と生きる上での痛みという題材に、モデルや自分自身との親密な関係を経た力強いエネルギーを宿すペインティングや、パフォーマンス、映像、写真、インスタレーション、文章などを制作。

 大垣は「生」や「死」をテーマに、無数の穴があけられ、銀河のような光を放つ年老いた人物をかたどった立体やインスタレーション、ドローイングなどを手がけている。

 航は「性」がタブーとされる中国で、ヌードを中心に撮り続けた、中国を代表する若手現代写真家。彫刻のようなポーズをとる男女を、多彩かつ詩的に表現している。

 井原は、自画像や身近な存在を描いたシリーズのほか、画家の諏訪敦をモデルに描いたシリーズなどを発表。

 海老原は、1990年代に爆発的人気を得た子役を描いた絵画シリーズ《マコーレー・カルキン》など、映画の細部をモチーフに、時間とともに人々の記憶から消失するものを探求している。

 展覧会タイトルの「Soft Mirrors」には、物と物、事と事、人と人との間を見極め、相互にそれぞれの持つ特異性や才能を明確にしつつ、ともに集団的物語を築いていこうという思いが込められている。