EXHIBITIONS

カリカチュールがやってきた

19世紀最高峰の諷刺雑誌

2019.01.12 - 02.24

オノレ・ドーミエ 1831年の仮面の数々 『カリカチュール』第71号1832年3月8日刊、リトグラフ 伊丹市立美術館蔵

J.J.グランヴィル 『生命を与えられた花々』扉絵 1847年刊 伊丹市立美術館蔵

グランヴィル 動物界 - 博物学の部屋 3 『カリカチュール』第133号1833年5月23日刊、リトグラフ 伊丹市立美術館蔵

シャルル・フィリポン 民衆の紋章、中道の紋章 『カリカチュール』第30号1831年5月26日刊、リトグラフ

伊丹市立美術館蔵

オノレ・ドーミエ 薬剤師の総司令官たる将軍ランスロ・ド・トリカニュル公の貴族院入場の行列

『カリカチュール』第143号1833年9月1日刊、リトグラフ 伊丹市立美術館蔵

J.J.グランヴィル 『動物たちの私的公的生活情景』全2巻 1842年刊 伊丹市立美術館蔵

 1830年パリ。七月革命の昂揚とした空気の中、シャルル・フィリポンが主宰となり週刊の絵入諷刺雑誌『カリカチュール』が創刊された。当時、最新の版画技法であったリトグラフを活用した諷刺画を武器に、自由と平等の精神のもと、変節していく王政に対し、痛烈な批判を繰り広げた。

 同誌が国王ルイ・フィリップに見立てて描いた洋梨像(洋梨は「間抜け」を意味する)は、以後、王の表象となり大流行する。斬新なアイデアの中にブラックユーモアを盛り込んだ質の高い諷刺画は、ヴィジュアルの館点からも訴求力を存分に発揮したものの、1835年、出版検閲法の施行により廃刊を余儀なくされた。

 本展では、同誌の筆頭画家として活躍したグランヴィルとドーミエを軸に、諷刺画の黄金期を築いた『カリカチュール』の創意に富んだ作品約100点を紹介。また同誌廃刊後に、夢想的な挿絵画家へと転身し、後のシュルレアリスムに大きな影響を与えたグランヴィルの後半生にも注目する。「諷刺とユーモア」をテーマに数々の展覧会を開催してきた伊丹市立美術館初の『カリカチュール』誌特集となる。