EXHIBITIONS
カリカチュールがやってきた
19世紀最高峰の諷刺雑誌
1830年パリ。七月革命の昂揚とした空気の中、シャルル・フィリポンが主宰となり週刊の絵入諷刺雑誌『カリカチュール』が創刊された。当時、最新の版画技法であったリトグラフを活用した諷刺画を武器に、自由と平等の精神のもと、変節していく王政に対し、痛烈な批判を繰り広げた。
同誌が国王ルイ・フィリップに見立てて描いた洋梨像(洋梨は「間抜け」を意味する)は、以後、王の表象となり大流行する。斬新なアイデアの中にブラックユーモアを盛り込んだ質の高い諷刺画は、ヴィジュアルの館点からも訴求力を存分に発揮したものの、1835年、出版検閲法の施行により廃刊を余儀なくされた。
本展では、同誌の筆頭画家として活躍したグランヴィルとドーミエを軸に、諷刺画の黄金期を築いた『カリカチュール』の創意に富んだ作品約100点を紹介。また同誌廃刊後に、夢想的な挿絵画家へと転身し、後のシュルレアリスムに大きな影響を与えたグランヴィルの後半生にも注目する。「諷刺とユーモア」をテーマに数々の展覧会を開催してきた伊丹市立美術館初の『カリカチュール』誌特集となる。
同誌が国王ルイ・フィリップに見立てて描いた洋梨像(洋梨は「間抜け」を意味する)は、以後、王の表象となり大流行する。斬新なアイデアの中にブラックユーモアを盛り込んだ質の高い諷刺画は、ヴィジュアルの館点からも訴求力を存分に発揮したものの、1835年、出版検閲法の施行により廃刊を余儀なくされた。
本展では、同誌の筆頭画家として活躍したグランヴィルとドーミエを軸に、諷刺画の黄金期を築いた『カリカチュール』の創意に富んだ作品約100点を紹介。また同誌廃刊後に、夢想的な挿絵画家へと転身し、後のシュルレアリスムに大きな影響を与えたグランヴィルの後半生にも注目する。「諷刺とユーモア」をテーマに数々の展覧会を開催してきた伊丹市立美術館初の『カリカチュール』誌特集となる。